リゾートホテル 八ヶ岳高原ロッジ

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特集『アーティストの素顔』Vol.2

ピアニスト 田部京子

シューベルト、ブラームス、グリーグ・・・、田部が得意としコンサートや録音で取り上げてきた作品は、決して華やかな技巧を誇示するものではない。大衆性の高い華やかなプログラミングが求められがちな昨今の音楽シーンにおいては、稀有なことだ。それでいて常に広く注目を集めてきたことは、それだけ、内面的な音楽性を求める音楽ファンからの強い支持を得てきたことの裏づけと言える。

今回演奏するベートーヴェンの後期3大ソナタは、音楽の内面性が求められる代表格とも言える作品だ。田部にとってもこの3曲をまとめて一晩でプログラミングするのは初めての取り組みとなる今回のコンサートに向けて、メッセージが届いた。

八ヶ岳高原音楽堂で演奏させて頂くのは、今回で3回目になります。
前回は、確か5~6年前の3月・・・音楽堂に向かう道のりは、一寸先も見えない大吹雪だったことを覚えています。
ところが、リハーサルが終わり、演奏会がスタートするとすっかり吹雪も収まり、 ステージを囲む一面の窓ガラスからは、静寂に包まれた白銀の世界と美しい夕焼けが現れ、自然の神秘と音楽の融合を肌で感じる素晴らしい時間となりました。

今回のプログラムは、ベートーヴェンのピアノ作品の中で金字塔ともいえる最期の3つのソナタです。
人生における苦悩、歓喜などベートーヴェン作品では明確に表現されますが、 さらに、それらの感情を超越し、全てを受容する境地に達したかのように、 崇高で慈愛に満ちた、人間ベートーヴェンの奥深い魅力を湛えた傑作です。

これまで、「是非、ベートーヴェン最期の3大ソナタを一晩で弾いて欲しい!」と 多くのリクエストを頂いていましたが、今回初めてこのプログラムが実現します。
八ヶ岳の美しい自然を背景に、天国的な永遠の美しさを秘めた作品を、 聴衆の皆様と共有出来るひとときを楽しみにしています。

田部京子

着実に独自の音楽性を高め、正統を歩んできた実力派ピアニストが、初めてこの3曲をまとめて一晩のコンサートで演奏するということは、彼女のファンのみならず、日本のクラシック音楽界にとっての節目と言ったら大げさだろうか。メッセージにもある「崇高で慈愛に満ちた、人間ベートーヴェンの奥深い魅力を表現するこの作品」は、音楽の内面性、真摯な人間性で魅了してきた田部京子にこそふさわしい。
そしてそれは、これまで田部に寄せられてきた演奏評からも伺えるのでいくつか紹介したい。

久世光彦(演出家)
光るピアノ(抜粋)  
 この人のピアノには光がある。光が奔り、木陰を縫って水辺に遊び、
そこからまた身を翻して舞い上がり、突然砕けて燦々と私 たちの上に降りかかる。
 光はまばゆいだけではない。夕暮れの窓に消えていこうとする最期の光には、
ほどなく亡びていく哀しみと、残していくものたちへの微笑みがある。
 この人のピアノに、私たちが嬉しくなったり、
急に不安にとり憑かれて誰かに逢いたくなったりするのは、そのためだ。
 この世がさまざまな光に満ちているとき、その一つ一つに寄り添うように、おなじ数の影がたたずんでいる。

大岡 信(詩人)
麗質 田部京子のピアノ(抜粋)
 私が驚くのは、田部京子のピアノが、かりに沈痛な響きをたたえている時でも、彼女の音楽の本質をなすと思われる天上的な透明感を、片時たりとも見失うことがないということである。
 一瞬たりとも己れ自信を見失うことのない音楽が、ここにあるのを見る幸福感。
 華麗、沈痛、幽遠、典雅。さまざまな表情を一瞬ごとに示しながら、どの表情にも、せっかちで窮屈で自信なげな翳りがまったくない。
 大きな容量をもった技術が、この余裕を支えているのである。めざましいことだ。

仮屋崎省吾 (華道家)
「とにかく清らかで美しい田部京子さんのピアノの音色はすうっと体にしみこんできて心が浄化され元気が湧いてくる」

玄人好みとされる後期3大ソナタだが、決して難解で聴き辛い作品ではない。
理屈抜きに万人の心に響く“天国的な永遠な美しさ” をぜひお聴きいただきたい。

2015年7月11日(土)
田部京子 ピアノリサイタル
コンサート詳細はこちら


お問い合わせ:八ヶ岳高原ロッジ 電話:0267-98-2131

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