八ヶ岳高原音楽堂では、ふとがね金太さんと下司愉宇起さんからの提案に共感し、「合唱」による参加型コンサートを開催します。

ドラム兼リーダーを務めたロックバンド「ツイスト」での活動後、アジアでの活動や、国内の学校や施設での音楽活動に力を入れてきたふとがね金太さん。なぜ今「合唱」なのか、ふとがねさんにお話を聞きました。

 

2006年 親しくしていた9歳の「男の子」の突然の訃報が届きました。無力な自分が唯一できる事、それは、楽しかった思い出を歌にする事でした。そして、ご家族の応援を得て30人の有志と録音したCD「♪Sun Sun Sun ♪また明日会おうよ」が完成。彼が通っていた小学校の校長先生から依頼を受けて、音楽の授業で練習して臨んだ講堂での600人の大合唱は、私の音楽人生に大きな変化をもたらしました。

思い返せば、介護老人保健施設で行った落語と音楽のコラボレーションで、生の演奏が聴き手の感覚に訴え、自然と身体が動いたりすることを学んだことや、1988年にいかりや長介さん・伊藤 蘭さん等とテレビドラマ収録で訪れたタイでのカルチャーショック・・・
などの体験を通じて、これからの音楽活動の素地がすでに芽生えていました。

以来、病院の歌をゴダイゴの浅野孝己さんと制作したり、立命館大学大学院の増田梨花教授が主催する復興支援チャリティーイベントに毎年参加して、子供たちに絵本の朗読と歌をプレゼントしたり、それはいつしか私のライフワークになっていきました。

タイ・バンコクにて。タイ語での歌の披露に挑戦した思い出深いステージ

また、タイ・バンコクを中心に行ってきたアジアでの音楽活動は、国境や言葉、文化といったさまざまな壁を、たやすく越えてしまう音楽の力を知りました。 そこに必要なことは技術ではなく、純粋に音楽を楽しむことです。
「ツイスト」も私にとってかけがえのない存在ですが、「ツイスト」に求められてきた「音楽」とは異なる「音楽」がそこにはあって、同じ目線で共感しあう音楽、自分が脚光を浴びるのではなくて、誰かの背中を押してあげることの喜びを知りました。


そこで出会ったのが、下司愉宇起さんです。 彼は、自身の演奏活動と平行して、多くの合唱団を指導しています。 東京芸術大学という名門を出て、オペラやクラシック音楽だけでなく、童謡、ポップス、ミュージカルまでを持ち前の高い歌唱力で分け隔てなく歌いこなしますが、自分の技術をひけらかすようなことは一切ありません。そしてその活動は音楽だけにとどまることなく、観光大使や、子どもの生命を守る活動に至るまで実に幅広いのです。
東京芸大を出て一流の歌劇場を目指す人が多いなかでは稀有な存在かもしれませんが、そこには彼ならではの信念があって、そのまなざしには私が感じてきた音楽の原点を感じてなりません。


幼稚園、敬老会、合唱団・・・さまざまな場所とお客さまに、音楽を届けている。

彼と一緒に「合唱」を通じて、皆さんと一緒に音楽を作りたい、音楽の輪を広げたいと願い、今回、八ヶ岳高原音楽堂の協力を得てコンサートを行います。
私たちのコンサートでは、合唱の経験がなくても、歌が得意でなくても、心配ありません。もちろん歌が得意な方には、活躍していただきます。
限られた人が歌える歌ではなくて、誰もが歌える歌で、皆さんと一緒に作り上げるコンサートがあってもいいと思っています。
そして、それが歌を歌い継ぐということではないでしょうか。

 

■プログラム■

【第1部】
~下司愉宇起 ソロコーナー~
・ミュージカル「マイフェア・レディ」より
 一晩中踊れたら
・早春賦
・愛の旅立ち
・Time to say goodbye
~ふとがね金太ソロコーナー~
・Every moment of my life
・忘れられない人がいます
・この願い叶いますように
~デュオコーナー~
・二人だけのオーケストラ

【第2部】
~音楽の輪プロジェクト「合唱」~
・見上げてごらん夜の星を
・翼をください
・糸
・埴生の宿
・おぼろ月夜
・ふるさと
・花は咲く
・Korean Soul
・Tom Yam Kung
※曲目・内容が変更になる場合がございます。

第2部はみんなで合唱♪
歌詞を配布しますので、
どなたでも気軽にご参加いただけます。


◆CONCERT INFORMATION
2019年4月6日(土)
音楽の輪プロジェクトvol.1 ふとがね金太&下司愉宇起
コンサート詳細はこちら


お問い合わせ:八ヶ岳高原ロッジ 電話:0267-98-2131