2010年11月20日(土) 午後4時00分 開場/午後5時00分 開演
●舘野 泉(ピアノ) Izumi Tateno
1936年東京生まれ。60年東京芸術大学を首席で卒業。64年よりヘルシンキ在住。68年メシアン・コンクー ル第2位。同年よりフィンランド国立音楽院シベリウス・アカデミーの教授をつとめる。81年より、フィンランド政府の終身芸術家給与を受け、90年以降は演奏生活に専念している。96年日本と諸外国との友好親善への貢献に対し、外務大臣表彰受賞。06年シベリウスの音楽の普及に貢献したとして、フィンランドシベリウス協会より「シベリウス・メダル」を授与される。 これまでに、日本と北欧5カ国をはじめ、世界各国で3000回以上のコンサートをおこない、その温かく、人間味あふれる演奏によって、あらゆる地域の聴衆に深い感動を与えている。リリースされたCDは100枚にのぼり、いずれのアルバムも世界中の幅広い層の聴衆の熱い支持をえている。 純度の高い、透明な抒情を紡ぎだす、この孤高の鍵盤詩人は、01年に演奏生活40周年記念リサイタルを全国で行った翌年、脳溢血で倒れ右半身不随となる。2年半に及ぶ苦闘の日々を不屈の精神でのりきって、04年5月左手による演奏会で復帰をはたす。命の水脈をたどるようにして取り組んだ左手による作品は、静かに燃える愛情に裏打ちされ、聴く人の心に忘れがたい刻印を残す。その左手のために、間宮芳生、ノルドグレン、林光、末吉保雄、吉松隆、谷川賢作等第一線で活躍する作曲家より作品が献呈される。 演奏活動再開の様子を密着取材したドキュメンタリー番組NHKハイビジョン特集「左手のピアニスト~舘野泉ふたたびつかんだ音楽~」は、04年度NHK衛星放送局局長賞受賞、TBS制作左手の作品を探るドキュメンタリー番組「奇跡のピアニスト」は、06年度年間テレビベスト作品に選ばれるなど、左手の新たな音楽世界を切り開いた。 06年、全て委嘱作品によるリサイタルをサントリーホールにて行う。07年、オール吉松隆作品による全国ツアーを行う。同時にCD「アイノラ抒情曲集~吉松隆の風景」をリリース。同年秋、日本初、左手のためのピアノ協奏曲「吉松隆:ケフェウス・ノート」を、ドレスデン歌劇場管弦楽団と初演し、大きな反響を巻き起こした。08年、coba、末吉保雄への委嘱作(『左手の文庫』助成)によるソロ・リサイタルを各地にて行う。同年秋、長年の音楽活動の顕著な功績に対し旭日小綬章受章、および、文化庁長官表彰受賞。 左手の作品の充実を図るため、「舘野泉 左手の文庫(募金)」を06年に設立。 エッセイ集に「ひまわりの海」(求龍堂刊)、「左手のコンチェルト」(佼成出版社刊)などがある。 左手によるCDは、エイベックス・クラシックスから5枚リリースされている。 南相馬市民文化会館(福島県)館長。日本シベリウス協会会長、日本セヴラック協会顧問。 日本の、クラシックのアーティストとしては初めての、そして最も長続きしている「ファンクラブ」を各地に持つ。
舘野泉 公式ホームページ http://www.izumi-tateno.com/
●平原 あゆみ(ピアノ) Ayumi Hirahara
「温かみある豊かな色彩感、しなやかな詩情と活き活きとした躍動感は、音楽に見事な生命力を与える。音そのものに強烈な存在感をもち、清澄な音色、情熱と気品とがともに調和する秀逸。」 桐朋学園大学音楽学部演奏学科を卒業。第9回フッペル平和祈念鳥栖ピアノコンクール・グランプリ、鹿児島新人演奏会・県知事賞受賞。 2004年より三度にわたりオウルンサロ(フィンランド)音楽祭に参加し、ソロ、室内楽などで活躍する。NHK-FM「名曲リサイタル」に出演。2006年5月に東京にてデビューリサイタルを行い本格的な演奏活動をはじめる。07年、舘野泉リサイタル全国ツアー"吉松隆の風景"に出演。7月セヴラック音楽祭(フランス)に招かれる。08年、舘野泉ピアノリサイタルの共演者として各地にて公演を行う。吉松隆:四つの小さな夢の歌(三手連弾曲)とプレイアデス舞曲集ⅣがCD「アイノラ抒情曲集(吉松隆作品集)」の中に収録され、エイベックス・クラシックスからリリースされている。現在、舘野泉氏の唯一の弟子として研鑽を積む。鹿児島生まれ。
お問い合わせ:八ヶ岳高原ロッジ 電話:0267-98-2131