インタビュー

東儀秀樹さん

この瞬間をもっと自由に楽しむ、それが音・楽だと思います。

八ヶ岳高原音楽堂。内外の著名アーティストがこの高原にある小さな音楽ホールを訪れ、ほぼ毎月「八ヶ岳高原サロンコンサート」が開かれています。自然の中で直近な観客と共に過ごすひと時、それはどのような体験なのでしょう。

2000年、八ヶ岳高原音楽堂での初出演から18回目。毎年、冬のこの時期、2夜連続でリサイタルを開かれている東儀秀樹さんに、自然郷、音楽堂、そしてご自身について、お話を伺うことができました。

この音楽堂での演奏は、東儀さんにとってどのようなものなのでしょう?

アーティストにとってもお客さまにとってもわざわざここに出かけてくるという事がすごく大きいと思います。しかも自然が豊かで季節をたっぷり感じることができる、そして周りには何もない。ここは人工的な都会とは全く違う非日常をすごく楽しむことができる空間だと思います。そういう時間・空間をお客さまと共有するのはなかなか得られない体験だと思います。だから僕にとって大事なイベントですね。

毎年この時期(2月)に2夜連続でコンサートをやられているそうですが?

わざわざ冬を選んでいる訳ではなくて、最初の頃は色々な季節にやっていたのですが、いつの間にか。そうなるとここの雪景色が僕にとって身近なものになりました。

今年は雪が少ないのですが、以前はもっと雪深かったんです。そうなると、僕はじっとしているのが好きじゃないから「雪が少ない東京では作れないような大きな雪像を作ろう」と、事務所のスタッフや音響さんも巻き込んで、朝から出演ギリギリまで作っていた事もあります。アトラクションとが用意されている訳でもなく本当に自然しかない所だけど、そういう楽しみがあってものすごく濃く遊べましたね。

でもそれが音楽に影響するとか、音楽のためと思ってやっているわけではないんです。ただただ瞬間瞬間を無駄なく楽しんでいたいっていつも思ってますね。

東儀家というと、雅楽1,400年の歴史を受け継ぎ、宮内庁に勤めてといった堅苦しいイメージを持たれると思うんですが、そんな僕がものすごく無邪気にはしゃいでいる姿とか色々な面を見てもらって、僕の音楽に興味を持ってもらえるとうれしいですね。

ただ、自分の中に古典の核となっている部分をしっかり身につけているという自負があります。だからロックバンドとやったり、オーケストラとやったりといった音楽的なチャレンジも、邪道だとか言われる事もあるんですが、胸を張っていられるんです。古典も全部ひっくるめて楽しんでいる、それが僕の音楽だと思っています。

音楽、つまり音+楽しむという事ですね?

そうですね。本来の音楽のあり方ってきっとそこだろうと思って。儀式のために音楽を作ったわけじゃなくて、音楽が生まれたから儀式に使おうとなった、と思うと、もっともっと自由でいたいなと思いますね。

なるほど、昨日のコンサートも狩衣をまとい一人大篳篥、笙、龍笛、篳篥の演奏をされた一部と、一転ピアノ、ギターとコラボした全く雰囲気の異なる二部との構成でした。それが東儀さんの音楽なのですね。この場所の雰囲気にも合って素敵でした。

やっぱり僕もここは好きですよ。またここで演奏できると思うとホッとします、あぁよかったって。だからここは音楽を演奏する楽しみだけじゃない何かがある。ただここに来るというだけで心の引き出しの中に色々な物がしまい込まれていくのかもしれません。それが日常生活の中でふっとひらめきとして浮かんでくる、そんな場所のような気がします。

昨日のコンサートでも、ここに来る車の中でふっと浮かんできた曲を、もうそのまま演奏しました。それも八ヶ岳のこの場所で演奏するんだから、何かちょっとサプライズ的なものもやってみたいなという気持ちがあったから生まれた出来事だと思います。

取材後のサプライズ

取材は当日のコンサート直前の限られた時間に行われました。一通りインタビューを終え、音楽堂の中に佇むカットをお願いした所、ふとステージのピアノに歩み寄り、その場で浮かんだ曲を即興で演奏してくださいました。演奏が終わった瞬間、そこに居合わせたスタッフ一同、大喝采。名曲が生まれたその場に立ち会うというサプライズをプレゼントしていただきました。

東儀秀樹 銀世界リサイタル

ギター・ピアノと贈るアコースティックな一夜。白銀の幻想美と、音に酔う。

2019年2月16日(土)・17日(日)
共演:伊丹 雅博( ギター )、阿部篤志(ピアノ)

2019年2月16日(土)コンサート

〈第一部〉まだ明るい午後4時、開演前のざわつきの中、客席の後ろからステージへと歩む狩衣を纏った東儀さんが登場した瞬間、ピンとした空気に変わりました。大篳篥、笙、龍笛、篳篥を順番に持ち替えながら、一つひとつの楽器の成り立ちや引き継がれてきた日本の文化のお話と共に、どこか懐かしい日本の楽曲を演奏。
目をつぶって聞いていると、まだ人がもののけと暮らしていた時代、都のはずれで風に吹かれながら笛を吹く青年の姿が見えてくるようでした。
龍笛は竹藪や骨が転がる野を風邪が吹いた時になる音に気がついた人が笛として作ったというお話に、草の葉を手に取り口に当て草笛にした人の姿に東儀さんがかぶさって思い浮かんできました。

〈第二部〉ジャケット姿の東儀さんがギター、ピアノと息のあったコラボレーション。海外のヒットナンバーや映画音楽をレゲエ調にアレンジして南の島を思わせるような雰囲気に。中でも息子さんからサプライスプレゼントをもらった心温まるお話の後、この八ヶ岳へ来る車の中で浮かんだという生まれたばかりの曲をサプライズで私たちにプレゼント。本当にこの場所の雰囲気にピッタリの名曲でした。

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