音楽を通じて、希望とよろこびを
夏の高原に響く、歓喜のうた
信州を代表する高原リゾート「八ヶ岳」と「軽井沢」から、日本を代表するソリストたちによる音楽祭を開催いたします。
前半には、各ソリストによる名曲の数々を。そして後半には、ベートーヴェン生誕250年を記念して、長野オリンピック開会式での小澤征爾指揮による演奏が記憶に残る交響曲第9番から、第4楽章「歓喜の歌」を上演。2019年台風19号の被害が未だ残る長野県への復興の願いも込めて、音楽のよろこびと、希望の歌をお届けします。
軽井沢公演は、新型コロナウイルス感染拡大の状況を受け中止となりました。
またベートーヴェン:交響曲第9番より第4楽章「歓喜の歌」では、合唱参加希望者の募集を予定しておりましたが、協議を重ねた結果、お客さまの安全を第一に考え、募集は中止とさせていただきます。
「歓喜の歌」つきましては、リスト編曲によるピアノ1台版に、ソリスト4名が加わるスタイルで上演予定です。雄弁なピアノにのせて、新しいスタイルで演奏される「第九」にご期待ください。
楽しみにされていたお客さまには、誠に申し訳ございませんが、ご理解いただきますようお願い申しあげます。
2020年8月8日(土)
午後3時30分 開場/午後4時30分 開演
1回目 午後2時30分 開場/午後3時00分 開演
2回目 午後5時00分 開場/午後5時30分 開演
【出演】
ソプラノ:田中彩子
アルト:彌勒忠史(カウンターテナー)
テノール:福井敬
バリトン:加耒徹
ピアノ:金子三勇士
【プログラム】
■第1部
金子三勇士
リスト:愛の夢
リスト:ラ・カンパネラ
田中彩子
E.デラックァ:ヴィラネル(田園詩)
W.A.モーツァルト:キラキラ星変奏曲
加耒 徹
R.ワーグナー:オペラ「タンホイザー」より 夕星の歌
ミュージカル「レ・ミゼラブル」より STARS
彌勒忠史
R.シューマン: 歌曲集「ミルテの花」より 献呈
W.A.モーツァルト: オペラ「フィガロの結婚」より 恋とは何かを知るご婦人方
福井 敬
小林秀雄:落葉松
G.プッチーニ:オペラ「トゥーランドット」より 誰も寝てはならぬ
■第2部
ベートーヴェン:交響曲第9番より第4楽章「歓喜の歌」
●田中彩子(ソプラノ)Ayako Tanaka
3歳からピアノを学ぶ。18歳で単身ウィーンに留学。
わずか4年後の22歳のとき、スイス ベルン州立歌劇場にて、同劇場日本人初、且つ最年少でソリスト・デビューを飾る。ウィーン・フォルクスオーパー歌劇場の『ホフマン物語』オリンピア役のカバーを務めたことを皮切りに、オーストリア政府公認スポンサー公演『魔笛』の”夜の女王” 役で3年間に渡って出演。
オルフ『カルミナブラーナ』のソリストとして、ウィーン2大コンサートホールの1つ、ウィーン・コンツェルトハウスにて大成功を収め、ロンドン・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とのコンサートでイギリス・デビューを果たす。
2017/2018年、作曲家エステバン・ベンセクリが彼女の声にインスピレーションを受け作曲した「コロラトゥーラソプラノとオーケストラの為の5つのサークルソング」を、南米最高峰コンサートホールCCKでの国立アルゼンチン交響楽団とのシーズン開幕コンサートにて世界初演。アルゼンチン最優秀初演賞を受賞。
日仏国交樹立160周年のジャポニスム2018にてルーブル美術館敷地内カルーゼル・ド・ルーブルでのリサイタルを公演。日本でも2014年のデビュー以来、国内リサイタルツアーなど演奏活動を重ね、『情熱大陸』などのメディアにも多数出演。UNESCOやオーストリア政府の後援によりウィーンで開催されている、青少年演奏者支援を目的とした『国際青少年フェスティバル』に2018年より2年連続ソロコンサートに出演。アルゼンチン政府が支援し、様々な人種や家庭環境で育った青少年に音楽を通して教育を施す目的で設立されたアルゼンチン国立青少年オーケストラとも共演するなど、社会貢献活動にも携わっている。
2019年 Newsweek誌 「世界が尊敬する日本人100」に選ばれる。
京都府出身、ウィーン在住。
オフィシャルサイト http://j-two.co.jp/ayakotanaka/
●彌勒忠史(カウンターテナー)Tadashi Miroku
千葉大学卒業。同学大学院修了。東京藝術大学声楽科卒業。国内外のオペラ・コンサート、「題名のない音楽会」「芸術劇場」などをはじめとするTV・ラジオ番組に出演。CD「B.ストロッツィのカンタータ集」(Tactus/「レコード芸術」2011年ヘヴィ・ローテーション盤)、「イタリア古典歌曲」(King Int.)、「音楽の友」2011年ベスト・コンサート第1位のユニットによる「No early music, No life?」(OMF/朝日新聞推薦盤)など、著作『イタリア貴族養成講座』(集英社)など。NHK「テレビでイタリア語」「ぶらあぼ」「教育音楽」にて記事を連載。イタリア国立G.フレスコバルディ音楽院講師、東京藝術大学音楽学部声楽科教育研究助手を経て、現在、放送大学、学習院生涯学習センター非常勤講師。日本音楽コンクール、全日本学生音楽コンクール、東京音楽コンクールの審査員を務める。在日本フェッラーラ・ルネサンス文化大使。日本演奏連盟、二期会会員。
「アントネッロ」などと組んだ公演で独特のプログラムを披露し、中世やルネッサンス、バロックの声楽曲に笑いあり、涙ありの抜群の表現力を示しただけでなく、東京オペラシティ「コンポージアム2011」でのシャリーノ作品や日生劇場でのオペラ『メデア』(2012年日本初演・平成24年度文化庁芸術祭賞音楽部門大賞)の使者役で、現代作品にも果敢に取り組み、集中力の強く優れた完成度の歌を美しい声で響かせるなど、志の高く幅広い活動を行ったことにより、平成24年度(第63回)芸術選奨文部科学大臣新人賞(音楽部門)を受賞した。
オフィシャルサイト http://mirokutadashi.com/
●福井 敬(テノール)Kei Fukui
岩手県出身。国立音楽大学及び同大学院修了。文化庁在外派遣等により渡伊。イタリア声楽コンコルソミラノ大賞(第1位)、芸術選奨文部大臣賞新人賞、五島記念文化賞オペラ新人賞、ジロー・オペラ新人賞及びオペラ賞、出光音楽賞、エクソンモービル音楽賞本賞、等受賞多数。
2015年には二期会『ドン・カルロ』の優れた演唱等により"第65回芸術選奨文部科学大臣賞"を受賞。二期会『ラ・ボエーム』ロドルフォ役での鮮烈デビュー以来、数々のオペラに主演。他者の追随を許さない輝かしい声、音楽性豊かな表現力かつ情感溢れる演技により、聴衆を魅了している。
古典から現代、日本の創作物まで、手掛けたオペラは60を数え、新国立劇場『ローエングリン』『トスカ』『罪と罰』等、びわ湖ホール『ドン・カルロ』『スティッフェーリオ』『こびと』等、藤沢市民オペラ『道化師』『魔笛』等、二期会『カルメン』『蝶々夫人』『ファウストの劫罰』等大役を次々と演じる。特に『トゥーランドット』カラフ役は様々なプロダクションで絶大な称賛を得ている。
近年では二期会『オテロ』『パルジファル』『ホフマン物語』『ダナエの愛』、びわ湖&神奈川県民ホール『アイーダ』『タンホイザー』『椿姫』『ワルキューレ』『リゴレット』『オテロ』『さまよえるオランダ人』、兵庫県立芸術文化センター『トスカ』等で、英雄的かつノーブルな存在感、深い苦悩の表現で観客を魅了。各々の異なる様式感を的確に表現し切り、プロダクションの全てを高いレベルで成功に導いた。2016年9月には東京二期会ワーグナー『トリスタンとイゾルテ』に出演、題名役トリスタンを全力で演じ切った。「第九」や宗教曲のソリストとしてもN響を始め主要楽団と共演。2016年10月にはズービン・メータ指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と「第九」のソリストとして共演、会場は熱い興奮に包まれた。またオリジナリティ溢れるリサイタルにおいても彼の世界観に多くの人が共感し続けている。
今後は2020年9月東京二期会『フィデリオ』にフロレスタンで出演予定。
国立音楽大学教授。東京芸術大学非常勤講師。二期会会員。
オフィシャルサイト http://www.fukuikei.net/
●加耒 徹(バリトン)Toru Kaku
1984年福岡県福岡市出身。東京藝術大学大学院修士課程を首席で修了。大学院アカンサス賞受賞。二期会オペラ研修所を総代で修了。最優秀賞および川崎靜子賞受賞。
第20回友愛ドイツリートコンクール第2位。日本歌曲賞、日本Rシュトラウス協会賞受賞。
2014年シャネル・ピグマリオン・デイズアーティスト。
バッハ・コレギウム・ジャパン声楽メンバーとして「マタイ受難曲」「メサイア」などの公演にはソリストとして出演。オラトリオのソリストとして数多くのコンサートに出演する他、歌曲の演奏にも定評があり幅広いレパートリーを持つ。
オペラでの活躍もめざましく、2015年日生劇場『ドン・ジョヴァンニ』タイトルロール、二期会『ジューリオ・チェーザレ』アキッラ、2016年二期会『ナクソス島のアリアドネ』ハルレキン、2018年『フィガロの結婚』伯爵、日生劇場『コジ・ファン・トゥッテ』グリエルモ、2019年二期会『金閣寺』鶴川、日生劇場『アラジンと魔法のヴァイオリン』アラジンなど、数多くの作品に出演。
2018-19日本フィル&サントリーホール《とっておきアフタヌーン》ではナビゲーターとして出演。
CD【Kaku Toru Début】【加耒徹×ドイツ歌曲】をリリース。
NHK-FM「リサイタルノヴァ」出演。
Jリーグ「アビスパ福岡」の熱狂的サポーターとして、スタジアムイベントにも出演している。
今後は、2020年11月日生劇場『ランメルモールのルチア』にエンリーコで出演予定。
女声合唱団「サーナ・テクセレ」音楽監督。洗足学園音楽大学非常勤講師。二期会会員
加耒徹サポーターズクラブ http://www.kaku-toru.net/
●金子三勇士(ピアノ)Miyuji Kaneko
1989年、日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれる。
6歳で単身ハンガリーに渡りバルトーク音楽小学校にてハンガリーのピアノ教育第一人者チェ・ナジュ・タマーシュネーに師事。1997年と2000年に全国連弾コンクール優勝、2001年には全国ピアノコンクール9~11歳の部で優勝。2001年、飛び級(11歳)でハンガリー国立リスト音楽院大学(特別才能育成コース)に入学、エックハルト・ガーボル、ケヴェハージ・ジュンジ、ワグナー・リタに師事。
2006年全課程取得とともに日本に帰国、東京音楽大学付属高等学校に編入し、清水和音、迫昭嘉、三浦捷子に師事。
2010年10月にリリースされたデビューアルバム「プレイズ・リスト」はレコード芸術誌の特選盤に選ばれた。2011年第12回ホテルオークラ音楽賞を受賞。2012年第22回出光音楽賞を受賞。2012年第4回C.I.V.C.ジョワドヴィーヴル賞を受賞。2013年、平成24年度上毛賞「第10回上毛芸術文化賞音楽部門」を受賞。これまでに、準・メルクル指揮/読売日本交響楽団、ゾルタン・コチシュ指揮/ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団、ジョナサン・ノット指揮/東京交響楽団、小林研一郎指揮/読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、大阪センチュリー交響楽団(現日本センチュリー交響楽団)、下野竜也指揮/京都市交響楽団などと共演。海外ではハンガリー、アメリカ、フランス、ドイツ、オーストリア、スイス、ギリシャ、ルーマニア、チェコ、ポーランド、中国などで演奏活動を行なう。東京音楽大学ピアノ演奏家コースを首席で卒業し、同大学大学院器楽専攻鍵盤楽器研究領域修了。
日本デビュー5周年となった2016年3月にユニバーサルミュージックよりCD「ラ・カンパネラ~革命のピアニズム」をリリース、9月にはソロ・リサイタル「金子三勇士5大ソナタに挑む!」を開催した。
2017年8月には「ハンガリー子どものためのバルトーク国際ピアノコンクール」派遣選考会にて審査員を務める。また11月にブダペストで開催される本コンクールでも審査員として参加した。NHKFM「リサイタル・パッシオ」の司会を担当、毎週若手アーティストを紹介している。2019年5月には新譜CD「リスト・リサイタル」をリリース、また同年10月公開の映画『蜜蜂と遠雷』では、主人公の一人「マサル」のピアノ演奏を担当、9月にはサウンドトラック「金子三勇士plays マサル」もリリースされた。
キシュマロシュ名誉市民。スタインウェイ・アーティスト。
オフィシャルサイト http://miyuji.jp/