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葉加瀬太郎 サマーリゾート・ミュージック・ウィーク 2022.7.23-31
小野明子ヴァイオリン・コンサート
with 葉加瀬太郎
夏の高原で繰り広げられる、音楽家たちの饗宴。
最高の音楽が、ここから生まれる。
2022年7月29日(金)
14:30開場 / 15:00開演
※開場時間まで、音楽堂エリアにはお立ち入りいただけません。
【出演】
小野明子(ヴァイオリン)
桑生美千佳(ピアノ)
ゲスト:葉加瀬太郎(ヴァイオリン)
※出演者・曲目・曲順など、内容が変更になる場合がございます。
15年ほど前、僕はロンドンに移住した。
その頃の僕は、20年ヴァイオリンを弾いて仕事をし自分のスタイルを確立出来た代償に、基礎的なヴァイオリンの奏法を失っていた。そこでもう一度ゆっくりと楽器を手に、ステージではなく自分の部屋でクラシックのスコアに向き合う時間が欲しかったのだ。
当時10歳に満たない愛娘もまたわりと一生懸命ヴァイオリンの練習に打ち込んでいた。
そこに小野明子さんは現れた。そう、娘の先生として。自宅の音楽室から漏れ聞こえてくる娘のレッスン。合理的な演奏指導も去ることながら、小野先生の奏でる圧倒的なテクニックに裏付けされた美音に僕は心惹きつけられ、僕は即座に弟子入りを申し出た。
次の週から娘だけでなく僕の先生にもなったのだ。 彼女のレッスンは僕に失いかけてたヴァイオリンを弾く喜びを再び思い出せてくれた。
ヴァイオリンの神様メニューイン直系の完全無欠のヴィルトォーゾ。
彼女の真っ直ぐな人間性のままの澄み切った美しい音色に、気品に満ち溢れたヴィブラートで歌われる華やかなメロディはきっと一瞬で聴衆の心を掴んで離さないだろう。
僕があの日、盗み聴きした娘のレッスンの時のように。
僕がこよなく愛する八ヶ岳高原音楽堂で、小野明子さんと共演できることを誰よりも心待ちにしているのは、この僕自身かもしれない。
僕の公開レッスンとならないよう練習に励みます。笑
葉加瀬太郎
●小野明子(ヴァイオリン)Akiko Ono
2000年メニューイン国際ヴァイオリンコンクールで優勝し、英国紙「ザ・タイムス」の一 面トップを飾り一躍注目を集める。「ビオッティ・バル セシア」「フォーバルスカラシップ・ストディヴァリウス」 等のコンクール優勝。「エリザベート王妃」「パガニーニ」「シゲティ」など多くの国際コンクールに入賞。
1998年、UNICEFガラコンサートにてメニューイン指揮 /エッセ ン・フィルハーモニー管弦楽団と共演し、欧州デビューを飾る。同年、ニューヨーク国連本部で開催された「世界人権デー発足50周年記念会議」にUNICEF親善大使ヴァネッサ・レッドグレーブ氏に招かれ、バッハ「パルティータ」を演奏する。
これまでワイマール州立歌劇場管弦楽団 、ベルギー国立管弦楽団、リール国立管弦楽団、ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズ、ロンドン室内合奏団、サンカルロ歌劇場管弦楽団、コスタリカ国立交響楽団、ベートーヴェン・アカデミー、ポーランド放送アマデウス室内管弦楽団、リトアニア室内合奏団等とG.A.アルブレヒト、シュロモ・ミンツ、サウルス・ソンデッキス、服部譲二、ポール・ワトキンス、ギルバート・ヴァルガ、マティアス・バーメルト、クリストファー・ ヲーレン・グリーンら指揮者のもとで演奏。 欧州、米国、北アフリカ、中東、中米、東南アジアをまわり、カーネギー・ホール、ロイヤル・アルバートホール、ウィグモア・ホール、ウィーン・コンチェルトハウス等で演奏。 国内では、NHK交響楽団、東京交響楽団、読売日本交響楽団、新日本フィルハー モニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、兵庫芸術文化センター管弦楽団、札幌交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、広島交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、セントラル愛知交響楽団等とハンス・ドレヴァンツ、 ジェームス・ジャッド、下野竜也、広上淳一、佐渡裕、飯守泰次郎、小松長生、飯森範親、クリスティアン・アルミンク、矢崎彦太郎、岩村力、川瀬賢太郎らのもとで共演を重ねる。英国BBC、独ZDF、ベルギーRTBF、オーストリアORF、NHK総合、NHK-FM 「ベストオブクラシック」、ニッポン放送「新日鐵コンサート」公開録音プロミシング・ アーティスト・シリーズなど国内外のテレビ・ラジオに出演。
ソロ、室内楽奏者、国内外のゲストコンサートマスターとして幅広く活躍する他、英国赤十字、UNICEF、LIVE MUSIC NOW、ミュー ジック・シェアリング、一般財団法人「地域創造」などの社会貢献事業に長年取り組む。教育にも力を注ぎ、佐渡裕氏率いるスーパーキッズ・オーケストラ、及びティアラこうとうジュニアオーケストラ特別指導者、M a i a s t r a 室内楽コースディレクター (英 国) を務める。2016年には、ケンブリッジ大学 Fitzwilliam Collegeの協力のもと、ストリング夏期講習 「MusicSpace 」を立ち上げる。
東京生まれ。12 歳でメニューイン音楽院に単身英国留学し、メニューインに7年間師事。その後、文化庁芸術家在外研修員、ローム ミュージック ファンデーション奨学生としてウィーン国立音楽大学、同大学院で研鑽を積む。Y. メニューイン、D.シュワ ルツベルグ、M.フリッシェンシュラーガー、N. ボヤスキー、小林武史、小林健次の各氏に師事。
野平一郎と奏でるCD「ツィゴイネルワイゼン」&「ROMANCE」は各誌から称賛を博す。2018年にリリースされたCD「霧の中から〜英国ヴァイオリン曲集〜」(WWCC7865)は「レコード藝術」誌 特選盤に選ばれた。
現在、メニューイン音楽院、ギルドホール音楽院ヴァイオリン科教授。
●葉加瀬太郎(ヴァイオリン)Taro Hakase
1990年KRYZLER&KOMPANYのヴァイオリニストとしてデビュー。セリーヌ・ディオンとの共演で世界的存在となる。1996年にKRYZLER&KOMPANYを解散後、ソロでの活動を開始。
2002年、自身が音楽総監督を務めるレーベルHATSを設立。 2007年秋から、原点回帰をテーマにロンドンへ拠点を移し、膨大なクラシックスコアと日々格闘。自身のコンサートツアーに於いてはワールドツアーや全都道府県ツアーなどを行い、日本全国、そして世界に向け葉加瀬太郎の音楽を発信している。
また、自身のレーベルHATS主催のHATS MUSIC FESTIVALや夏の野外コンサートを開催するなど、1年を通して100本近い公演を毎年行い、2018年には、ソロのヴァイオリニストとしては史上初となる単独公演での日本武道館公演を成功させた。様々なジャンルのアーティストとのコラボレーションも数多く、年を追うごとに支持層も拡大している。今後も精力的に国内外で活動の幅を広げ、音楽の楽しさと素晴らしさを葉加瀬らしく伝えていく。
オフィシャルサイト https://taro-hakase.com/
●桑生美千佳(ピアノ)Michika Kuwao
桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒業。
在学中よりアンサンブルピアニストとして多くの演奏家と共演。
東京バロックプレーヤーズをはじめ、チェンバロやオルガンなど鍵盤奏者としても活動。
また、横浜を拠点とする特定非営利活動法人『ハマのJACK』(令和3年度横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞)のメンバーとして、コンサートやワークショップ企画、若手育成プロジェクトに関わるなど様々な活動を展開している。