●加古 隆(作曲家・ピアニスト)Takashi Kako
東京藝術大学・大学院作曲研究室修了後、フランス政府給費留学生として渡仏。パリ国立高等音楽院にて現代音楽の巨匠とも称されるオリヴィエ・メシアンに師事し、アカデミックな作曲家としての道を目指していたが、1973年のパリでフリージャズ・ピアニストとしてデビューするというユニークな経歴を持つ。76年に、音楽院の審査員全員一致による作曲賞(Prix de Composition)を得て卒業。
帰国後はピアノ・ソロ曲からオーケストラ作品まで幅広い分野の作品、映画音楽、ドキュメント映像の作曲も数多く、自身が演奏した60以上のアルバムを発表している。
代表作に、パウル・クレーの絵の印象から作曲したピアノ組曲「クレー」、NHKスペシャル「映像の世紀」のテーマ曲「パリは燃えているか」がある。
2010年にピアノ四重奏団「加古隆クァルテット」を結成し、エイベックス・クラシックスよ「QUARTET」「QUARTETⅡ」「QUARTETⅢ 『組曲・映像の世紀』」を発表。
作曲家・ピアニストとして活躍を続け、演奏家としての音色の美しさから「ピアノの詩人」とも評される。
映画音楽での受賞は、1998年モントリオール世界映画祭のグランプリ作品、マリオン・ハンセル監督「The Quarry」の音楽で最優秀芸術貢献賞。
国内作品では、毎日映画コンクールの音楽賞【小泉堯史監督「阿弥陀堂だより」(02)「博士の愛した数式」(06)】、日本アカデミー賞優秀音楽賞【杉田成道監督「最後の忠臣蔵」(10)、小泉堯史監督「阿弥陀堂だより」「蜩ノ記」(14)、木村大作監督「散り椿」(18)】など。2016年度(第68回)日本放送協会 放送文化賞を受賞。
昨年公開された映画「峠 最後のサムライ」(小泉堯史監督)の音楽を担当。
2023年はパリでのデビューから50周年となる。
https://takashikako.com/
●相川麻里子(ヴァイオリン)Mariko Aikawa
東京芸術大学付属高校を経て、東京芸術大学を卒業。藝大在学中の1994年にパリ国立高等音楽院に首席入学。
フランス政府給費留学生として留学する。留学中はOrchestra International de Parisとのベートーヴェンの協奏曲やジェラール・プーレ氏との共演など、多数の演奏会に出演。
1997年、同音楽院を最高の成績で卒業して帰国。1998年の帰国デビューリサイタル以降、国内での演奏活動を始める。
オーケストラとの共演やリサイタルなどソリストとして活躍。邦人作曲家の新曲演奏にも力を入れていて、現代音楽の録音にも多数参加。
また、2007年より『ライブ・イマージュ』でのコンサートマスターを努めるなど、幅広い分野で活躍している。
●南 かおり(ヴィオラ)Kaori Minami
京都市立堀川高校音楽科を経て、東京芸術大学音楽科卒業後同大学院に進む。在学中より意欲的に室内楽を学び、パブロカルテット(弦楽四重奏団)を結成。
水戸芸術館、みなとみらいホールなど各地でコンサートを開き好評を得る。名古屋国際室内楽フェスティバルに出演。
室内楽を岡山潔氏、須藤三千代氏、北本秀樹氏、アマデウスカルテット各氏に師事。
室内楽やオーケストラなどクラシック音楽にとどまらず、多数アーティストのレコーディングやTV、ライヴ出演、コンサートツアーのサポートなど幅広いジャンルで活動している。
2004年より加古隆とのデュエットなどでコンサートに参加。
●植木昭雄(チェロ)Akio Ueki
桐朋学園大学付属高校を経て、桐朋学園大学に入学。在学中の1994年にフランスのリヨン国立高等音楽院に留学、ディプロマを取得して卒業。
1996年、イタリア・ラヴェッロ国際室内楽フェスティバルにリヨン・クァルテットとして招待され3夜連続演奏会を行う。1999年インディアナ大学でチェロを学ぶ。
ソニー音楽芸術振興会より第1回斉藤秀雄メモリアル基金賞受賞。
小澤征爾が音楽監督を務めるサイトウキネン・オーケストラ、室内アンサンブル『パヴィメント・ジャパン』、『ラ・ストラヴァガンツア東京』のメンバー。
2007年初のCD『AKIO UEKI〜ラフマニノフ:チェロ・ソナタ』をリリース。