●レ・フレール Les Frères
斎藤守也(さいとうもりや・兄)と斎藤圭土(さいとうけいと・弟)の兄弟によるピアノデュオ。
兄弟ともにルクセンブルク国立音楽学校に留学。ガーリー・ミューラー氏に師事し、クラシック・ピアノを学ぶ。コンポーザー・ピアニストとしてオリジナル楽曲の制作とライブを両軸に活動。故中村とうよう氏(音楽評論家)に「斎藤守也・圭土の音楽は、いま世間一般に流通するどの音楽ともまったく似ていない。(『芸術新潮』2008年11月号)」と評された独創的な楽曲とピアノプレイスタイル「キャトルマンスタイル」を兄弟二人で確立。2本の手では成し得ない演奏法を4本で探りながらできた、そのプレイスタイルは他に類をみない。
2002年9月3日、出身地である横須賀のライブハウスにおいて「レ・フレール」(フランス語で「兄弟」を意味する)として活動を開始すると、その斬新かつ繊細なプレイスタイル(1台4手連弾)、交響曲や器楽セッションを想起させるオリジナル楽曲、そしてライブパフォーマンスにより瞬く間に日本全国で「ピアノ革命」と話題となる。
2006年11月8日にリリースしたメジャーデビュー作『PIANO BREAKER / ピアノ・ブレイカー』(Universal Music)はオリコンウィークリーチャートにおいてピアニストデビュー作歴代最高位を塗り替え、史上初のTOP20入りを果たし、さらにゴールドディスクを獲得。
ジャンルを問わず、あらゆる年齢層をひきつけ、聴く人の魂を揺さぶる熱いオリジナルサウンドが着実に評価を高め、フランス・ベルギー・韓国でもメジャーデビュー(Universal Music)を果たし、ヨーロッパ各国・韓国・オーストラリアの主要都市などでツアーを開催。ピアノ1台で世界各国の聴衆を熱狂の渦に巻き込んでいる。これまでに、ハンク・ジョーンズ(Pf)など、海外アーティストとのセッションをはじめ、オリジナル楽曲をベースとしてオーケストラやソロアーティストとの融合を行うなど独自のアプローチで「連弾」を追究しつづけている。
楽曲制作・提供では、テレビCM(ハウス食品「ソイチップス」「フルーチェ」・ハウスウェルネスフーズ「C1000レモンウォーター」・八木木材産業「エピオス・ロングライフ」・YOUテレビ他)、舞台(宝塚歌劇作品『オネーギン』他)、映画(『4分間のピアニスト』2007年ドイツアカデミー賞受賞作品イメージ楽曲)、テレビ番組(TBS「はなまるマーケット」エンディングテーマ)、JAL・ANAの機内放送に採用されるなど多方面にわたり、各業界からの支持も厚い。
近年はソロ活動も拡大、守也が2017年に初のソロ・ピアノ・アルバム『MONOLOGUE』(Universal Music)を、2020年にはセカンドとなる『STORIES』(Universal Music)をリリース、コンポーザーとしての歩みを着実なものとしている。また、圭土は日本でただひとりの「ブギ・ウギ・ピアニスト」として、細野晴臣氏のバンドへ参加するほか、英国ロイヤル・オペラハウスのコンサートマスター、ヴァスコ・ヴァッシレフ(Vl)とのユニット「KEITO & VASKO “Viano”(ヴィアーノ)」でメジャーデビューを果たしている。コンポーザーとしても2020年にピアノ・ソロ・アルバム『PIANO PRAYER』(Universal Music)をリリースした。
結成時から続けている保育園や幼稚園での演奏活動や、災害復興を機にプロジェクト化した「こどもたちへの音楽支援活動」を全国各地で行うなど、次世代のこどもたちへの芸術文化発展にも大きな力を注ぎ、「レ・フレール」という唯一無二の音楽ジャンルを形成しながら世界に向けて発信しつづけている。
これまでに6枚のオリジナルアルバムを発表、2019年にディズニー公式アルバム『Disney on Quatre-Mains』をリリース。21年9月には津軽三味線の第一人者・吉田兄弟とのコラボレーションアルバム「吉田兄弟×Les Frères」を、結成20周年を迎えた2022年は8月に6枚目となるオリジナルアルバム『Timeless』をユニバーサル ミュージックよりリリースした。
https://lesfreres.jp/